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2011年 6月に読んだ本

●6166 諸葛孔明 (歴史) 植村清二 (ちくま文) ☆☆☆★

 昭和39年に上梓され、60年に復刊、今また文庫化された古典、とのこと。作者の
 植村は教師であったが、あの直木三十五の弟という変り種。(そうか、直木とは植村
 の植だったんだ)僕は三国志音痴で、断片的なエピソードしか解らないので、解説書
 にならないかと思って、日経の書評で取り上げられた本書を読み出した。でも、やっ
 ぱり歴史が複雑、登場人物が漢字二文字で覚えられない、地理が良く解らない、何で
 こんなに裏切りばかりなの?等々でなかなか楽しむことはできなかった。ただ、確か
 に著者の文体は、時代を感じさせない清清しさある。日本史や世界史の英雄が頻繁に
 引用されるのもご愛嬌。しかし、三国志の中で孔明が活躍するのは、実は劉備が亡く
 なってから、というのは意外だった。でも、何で三カ国がここまで複雑に戦い続ける
 のかは、やはり理解できない。全然カタルシスがないんだよねえ。ここは、北上オヤ
 ジに共鳴。

●6167 黄金幻魚 (ミステリ) 三浦明博 (講談社) ☆☆☆★

 乱歩賞をとった「滅びのモノクローム」は小さくまとまった典型的なダメ乱歩賞作品
 で、著者のその後にも全く興味がなかった。しかし、このタイミングに仙台在住の著
 者が、三陸海岸の架空の港町十日湊の漁師親子と謎の女性(釣の師匠)のひと夏の冒
 険を描いた。ちょうど書き上げたところに震災が襲った顛末は、あとがきに詳しい。
 そういうわけで、ひさびさに脚光?があたったようだが、読了して文章はなかなか達
 者だと感心した。物語も、親子版「初秋」という感じでなかなか読ませる。ただ、女
 性の正体や殺人事件(必要ない)の犯人などは、いかにもB級テーストで下手。何よ
 り本書の一番の素晴らしいところは、通奏低音として流れる海賊(水軍)の黄金の謎
 解き。このとっておきのネタを、著者は何の工夫もせずに垂れ流してしまう。著者が
 自分の作り出した謎の価値に気づいていないのかもしれない。(全体に網野義彦の影
 響が強いのだが、このネタは梅原猛の本で読んだアイヌ信仰に繋がっていて、僕はぐ
 っときてしまった)このへんがミステリセンスのないところであり、本書もまたミス
 テリに無理やりする必要は全くなかった。どうでもいいが著者は同い年。

 ●6168 嗤うエース (スポーツ) 本城雅人 (幻冬舎) ☆☆☆☆

 競馬が野球に変わっただけで、本城の筆は急に冴え渡る。しかも今回は和歌山の田舎
 町が舞台。たぶん、海南、箕島あたりのイメージの漁村+みかん農家。この街の極貧
 の天才野球少年が、八百長らしい試合を少年野球で行ったところから物語りは始まり、
 高校時代、そしてプロのエースになるまでを、刑事や雑誌記者の目を通して描いてい
 く。(主人公の浪岡という名前は、かつて新宮のエースとして騒がれた前岡を思い出
 す。そういえば書評では冒頭の極貧の描写は、中上を彷彿させるとのことだ)読みな
 がら、和歌山が舞台ということもあって、いろんな記憶がフラッシュバックした。全
 体に主人公の内面を描かず、クロニクルとして時代を積み重ねていくのは「白夜行
 の手法だ。また、妹や友人との絆(これもまた描写はほとんどないが)は白川道の諸
 作を想起させる。そして、結末は「市民ケーン」である。ラスト、着地が完璧には決
 まらなかったきらいが残るが、とにかく目から鱗だったのが、本書で描かれる八百長
 のやり方である。そうか、負けなくても負けるのか・・・その上この八百長、あった
 のかなかったのかも最後で・・・というわけでネタは割れないが、やっぱり野球を描
 かせると本城は素晴らしい、と書きながら、実は本書に野球のシーンはほとんどない
 ことに気づいた。

 ●6169 闇の奥 (幻想小説) 辻原 登 (文春社) ☆☆☆☆

 偶然だが、またしても和歌山が舞台である。といっても、著者は僕の隣町出身なので
 和歌山が舞台になることに不思議はないが。(途中「南高梅」の由来が出てきてさす
 がに正しい内容でした)「闇の奥」と言えばコンラッド。今回は秘境探検小説かと思
 えば、確かに表面上はそうであるが、本書はボルネオ、熊野、チベットの時と空間を
 自由に行き来する幻想小説であった。(芥川賞受賞作の「村の名前」も幻想小説であ
 ったことを思い出した)とにかく、幻想小説の良い読者ではない僕にとっては、この
 論理的には意味不明の小説は、どう解釈してよいのかさっぱりわからなかった。しか
 し、読み終えて少し時間がたつと、いろんな断片が脳裏から離れない。特に本作に通
 奏低音として流れる「イタリアの秋の水仙」という全然いやらしくない春歌?が素晴
 らしい。「あるとき、怖れにとらえられた。これが未来の観念となる。それより一瞬
 遅れて、なつかしさにとらえられた。これが過去の観念になった。この二つの観念に
 引き裂かれた瞬間、それが現在となった」そして、そのとき生まれた喪失感を「サウ
 ダーデ」と呼ぶ。和歌山カレー事件が絡んできたり、世界のつながりが何となく飴村
 ワールドと相似だったり、なんだかな?と思う部分もあるけれど・・・まあ傑作とし
 よう。(岡潔も上山春平も和歌山出身だったのか・・・)

 ●6170 光待つ場所へ (小説) 辻村深月 (講談社) ☆☆☆☆

 最近どうにも著者に興味が合って、何冊か読もうとしたのだが、本命「つなぐ」はあ
 まりの図書館の予約数にあきらめてしまった。講談社ノベルはどうにも気が進まない
 し、他の作品は学生や子供が主人公なのが多くて、とにかく今子供っぽい作品が嫌な
 僕としてはこれまた手が出なかった。(著者のイメージは桜庭一樹金原ひとみ÷2)
 で、図書館で本書をみつけ、主人公が大学生とのことで、ぎりぎりOKとして読み出
 した。結局、最後の作品は高校生が主人公だったが。本書は「しあわせのこみち」「
 チハラトーコの物語」「樹氷の街」の三つの中篇が収められている。とにかく、素晴
 らしいのは文体である。これは予想とは違い、ライノベ臭は全くなく読ませる。ただ、
 「しあわせのこみち」はイタイ小説である。ここで描かれる天才の物語は、三回くら
 いひねって結局元に戻ってやっぱりイタイ。同じ芸術=天才の物語でも、「のだめ」
 とは対極の世界。膨張する自意識をコントロールできずに、青い血を流しながらのた
 うちまわる。まるで三原順山岸涼子が描きそうな物語だが、僕が思い起こしたのは
 なぜか森脇真未味の「緑茶夢」であった。「チハラトーコ」もイタイ物語である。し
 かし、こちらはもっとストレートだ。それをどう感じるか。ここまでは、正直言って
 少々疲れた。しかし、最後の「樹氷の街」は、こんな作品も書けるのかよ、という心
 地良い作品だった。まるで、高校生版「弦と響」のようだ。そして、読了してから本
 書の作品が、全て著者の他の小説の脇役を主人公にしたスピンアウト集であったこと
 に気づいた。そうか、だからこそ謎解きのように内面をしつこく描いていたのか。本
 編では描くことの出来なかった。作家との最初の出会いでスピンアウトを読む、とい
 うのは塩野七生以来で、もちろん邪道だと思うが、ひょっとしたらこういうのもあり
 かもしれない。今、僕の脳裏には突然ゼラズニイの「光の王」が明滅した。しかし、
 古野まほろ辻村深月が同じメフィスト賞出身とは・・・。

 ●6171 引擎 engine (ミステリ) 矢作俊彦 (新潮社) ☆☆☆★

 著者は大藪春彦を目指したようだが、残念ながら僕には解らない。ノワールというか
 悪女モノというか、どちらにしても僕の好みではない。細かいディティールには「気
 分はもう戦争」に繋がるセンスの良さを感じるのだが、何せ畳み掛けるような派手な
 (そしてやたら複雑な)ストーリー展開と硬質な描写に、うまくついていけなかった。

 ●6172 ルナティック・ガーデン (SF) 太田忠司 (祥伝社) ☆☆☆

 長くミステリ作家をやっていながら、一冊も読んだがない作家がときどきおり、著者
 もその一人。ただ、今回はミステリではなく、SF。近未来のジョン・レノンのよう
 な大金持ちミュージシャンが、月に庭を作ろうとする話。そこは、地球が嫌な天才た
 ちの梁山泊と化していた。出だしの誘拐事件から、快調に物語は進むが、やっぱり既
 存の作品のイメージを引きずっているのは否めない。例えば、川端裕人の「夏のロケ
 ット」では、ロケットを飛ばそうとする大金持ちミュージシャンは小室哲哉のようだ
 と評されていた・・・時代を感じるなあ。何より問題なのは、最後に突然でてくる、
 あまりにも使い古されたSFネタ。石田衣良の「ブルータワー」ほど勘違い=恥ずか
 しくはないが、それでもSFファンにはちょっと許せないだろうなあ。どうでもいい
 けど、著者も同い年だ・・・ミステリ作家がSFを書くときは、SFというジャンル
 の現在の激変をちゃんと理解しないとイタイ作品になってしまう。(SF作家がミス
 テリを書くときは、逆にプロパーより過激なことが間々あるのだが)具体的には、イ
 ーガン、チャン、伊藤計画、飛浩隆あたりはきちんと押さえておいて欲しい。あ、そ
 ういう意味では「ジェノサイド」は成功事例だ。

 ●6173 月は怒らない (小 説) 垣根涼介 (集英社) ☆☆☆

 垣根涼介は二人いる、と言ったら言いすぎだけれど、著者の作品には「ワイルド・ソ
 ウル」のような徹底したラテン・テーストと、その陰から時折顔を出す、ニヒルな哲
 学者の顔の二面性があることは確かだ。今回は、後者を徹底してみたような奇妙な小
 説である。ミステリというには傷害事件がひとつあるだけ。登場人物は4人+一人+
 一人の合計6人だけ。たぶん、テーマはニヒリズムと同居しながら、生きていく知恵。
 途中「博士の愛した哲学」のような老人が出てくるのが、ご愛嬌、かな?著者のファ
 ンであり、その文体が好きな僕はあっという間に読み終えたが、本書で初めて著者に
 接した人は、何だか良く解らない話かもしれない。ああ、これまた偶然だけど月が二
 冊続いたなあ。中身は全く違うけど。

 ●6174 村上春樹1Q84を読み解く(評論)村上春樹研究会(データ)☆☆★

 よほど所感をつけるのはやめようかと思ったんだけど、今月もあまり本が読めていな
 いので、誘惑に負けてしまった。著者も同い年で、村上春樹を同時体験してきたもの
 として、最初のうちは非常に共感できる部分があったのだけれど、あっという間にネ
 タ切れ。途中からは、ただのうだうだ本に成り下がった。ふかえりを同世代の大森は
 綾波に例えたが(これもどうか、とは思うが)著者は、ふかえり→不思議ちゃん→戸
 川純ときてしまう。これ、いくらなんでも恥ずかしいぞ。

 ●6175 龍馬伝説の虚実 (歴史) 榊原英資 (朝日新) ☆☆☆☆

何と榊原が歴史、それも龍馬を描いた。そして、その描き方は司馬の描いた龍馬像を
 真っ向否定し、更には「坂の上」の明治史観も否定するものであった。そして僕は著
 者の竜馬像、明治史観に殆ど同意である。正に明治維新とは、薩摩・長州の倒幕・革
 命派と幕府・土佐の大政奉還・改革派の戦いであったのだ。そして、この史観から類
 推すれば、竜馬暗殺の黒幕は幕府勢力ではあり得ず、一番怪しいのは薩摩・西郷&大
 久保に落ち着くのは自明の理である。幕府・土佐の主要メンバーだった(であろう)
 勝&龍馬コンビの片方が暗殺され、両者の形勢は一気に逆転、戊辰戦争に突き進むの
 である。僕はこの史観には全く同感である。決して龍馬は明治維新を目指したわけで
 はない。しかし、一方では西郷の決意も良く解るのである。この国は一度戦わなけれ
 ば本当には変わらない。古きものを焼き尽くさないと。著者は明治維新がもたらした
 藩閥政治より、龍馬が目指した公武合体の政府の方が良かったというのだが、僕はそ
 こはまだ確信がない。さすが勉強家の著者はここで、渡辺京二の「逝きし世の面影」
 を持ち出し、龍馬は全否定ではなく江戸の良き部分にこだわっただろうと結ぶ。これ
 は良く解る気もするし、あまりにもナイーブな気もするのである。確かに江戸時代は
 決して西欧文明に遅れていたわけではない。しかし、著者も認める軍事力という一点
 において圧倒的に劣勢であったことは明白であり、結局文化・文明だけでは国は維持
 できない、という冷酷なグローバルスタンダードが押し寄せてきたことも事実なのだ。
 中国も、インドも、アラブも、インカ、マヤも文明だけでは、軍艦には勝てなかった。
 何か、この論争を日本は200年いや有史以来続けている気がする。そして、もちろ
 ん著者もそれはわかっているのだ。それにしても、僕がずっと納得できなかった、司
 馬の明治=善、昭和=悪、の単純化をここまで明確に喝破する勇気に感銘。ただ、残
 念なのはやっぱり司馬史観の方が、単純なだけに、カタルシス、魅力があるんだよね。

 ●6176 婚約のあとで (小説) 阿川佐和子 (新潮社) ☆☆☆★

 何となく微妙に避けてきた著者の作品を遂に読んでしまった。当たり前だが、これは
 もうタレントの余技などというものではなく、文章の力は素晴らしい。題名どおり婚
 約をしたヒロイン波が、フィアンセ剛志がNY勤務となり、遠距離恋愛のイライラが
 つのる場面から物語は始まり、章ごとに語り手の女性がバトンタッチして物語は進ん
 でいく。確かにうまいのだが、ありがちの展開でもある。で、うまいなあとは思いな
 がら、イマイチ物語に入り込めなくて、いったん止まってしまって理由を考えた。で、
 気づいたのだが、文章は素晴らしいが、シチュエイション、キャラクター、ストーリ
 ー、全てにおいて上品なのだ。例えば、本来なら成り上がり、ハングリーキャラのは
 ずの真理ですら、非常に趣味のいい上品なキャラになってしまっている。もし、永井
 するみなら、全然違うテーストの作品になっただろう。でも、これはきっと著者の境
 遇であり、資質の問題なんだろう。僕にはこの上品さはスノッブと紙一重で、たとえ
 天然でも入り込むのは難しい。たぶん、多数のキャラのうち一番感情移入しやすかっ
 たのは、物語の中の唯一の普通の主婦、花であった。それでも僕には良い人すぎる。
 (また、この上品さは唯でさえリアリティーのない碧の不倫を更に非現実的なものと
 感じさせてしまう)気を取り直して、再度読み出し読了したが、書評では絶賛されて
 いた盲目の妹、宙なんて、僕には全く理解できない。もっと、どろどろしていないと。
 でも、ラストで遂に男の語り手として剛志が再登場する展開には、やはりうまいと唸
 ってしまったが。

 ●6177 終末のフール (小説) 伊坂幸太郎 (集英社) ☆☆☆

 「ゴールデンスランバー」の底の浅さにあきれてしまい、著者には興味がなくなった
 のだが、図書館でわりと美本を見つけてしまい、つい読み出した。が、努力は解るが
 やっぱり物足りない。三年後に小惑星が地球にぶつかる、という設定。で、舞台が仙
 台だと、タイミング的にはかなり微妙なことに読み出して気づいた。(仙台を舞台に
 食料品の略奪等々も描かれる)短いエピソードを積み上げていくという著者得意のパ
 ターンだが、「チルドレン」「アヒルと鴨」のような時系列を入れ替えて効果をあげ
 るという手法が使えないので、エピソードのバラエティーにこだわっているようだが
 残念ながら逆に物語を浅くしてしまっている。例えば第一作において、老人と過去を
 描き、第二作にて赤ん坊と未来を描きながら、第三作「籠城のビール」のオチは何な
 んだろうか?確かに意外だが、意外性のための意外に過ぎず、全くリアリティーはな
 い。あきらかに、作品の焦点がぶれている。

●6178 ロマンス (ミステリ) 柳 広司 (文春社) ☆☆☆★

 同じ、昭和初期の華族を描いたものとしては(だから当然、あの事件が絡んでくる)
 北村薫ベッキーシリーズなどよりは、遥かに感情移入させやすい。しかし、ミステ
 リとしたら、これで長編一冊はちょっと辛い。中篇ネタが精一杯だろう。著者は永井
 荷風を挙げているが、僕は何となく「それから」を思い浮かべた。たぶん、その他に
 もいろいろ文学的仕掛けがあるのだろうが(主人公の両親は岡本一平&かの子か、は
 たまたフィッツジェラルドゼルダか)僕には読み取る力がない。

●6179 天冥の標IV: 機械じかけの子息たち (SF)小川一水(早川文)☆☆☆

 今続きが一番読みたいシリーズの第五弾がやっと出た。ただ、予告題名から次はラヴ
 ァーズの話なんだ、と覚悟はしていたが、いやあ・・・やっちまったなあ・・という
 感じ。やっぱりこうですか。よくも、こんなに長々と・・・どうして山本弘小川一
 水もこういうギャルゲーテーストが好きなんだろうか・・・一冊まるまるこれじゃね
 え・・・一応、シリーズとしての謎の解明も後半あるんだけどねえ。ただ、今回はセ
 アキが初めて出てこなかったし、そろそろ今までのまとめをどこかで(といってもS
 Fマガジンしかないだろうが)やってくれないと、細かいところが解らなくなってき
 てしまった・・・

 ●6180 ふしぎなキリスト教(宗教)橋爪大三郎大澤真幸 (講現新) ☆☆☆

 ひさびさの橋爪本なので期待したんだけど、すらすらとは読めたが読み終えて正直何
 だかなあ・・という感想。一応、著者は素人にも専門家にも面白い内容を目指したと
 書いているが、確かにキリスト教のことをきちんと考えたこともない人には目から鱗
 が何枚も落ちるかもしれないが、こちらは橋爪の師匠の小室直樹から宗教に関しては
 何度も講義を受けているので、正直言って驚く記述はほとんどなかった。逆に原理主
 義者のように聖書の記述の解釈論を延々繰り返す部分は、全然本質的でなくつまらな
 い。これでは、キリスト教の内容はわかっても、なぜ西洋にここまで浸透したか、と
 いう最大の謎がちっともわからない。